アカシックレコードで出逢った世界の真実

The truth of the world taught by the Akashic Records

#2 明晰夢とメンターとの出逢い②

「夢ではないってどういうことですか?」
 
私は意味がわからず問いかけた。すると彼は少し困った顔をしながら説明を始めた。
 
「夢、というのを君たちの世界の生物学的に捉えて、個体の脳内で発生する精神世界であるとするならば違う。ここは現実。実在する世界だ」
 
私は尋ねる。
「幽界とか死の世界の入り口とか言われるものですか?」
 
彼は少し笑いながら
「ここに来た人はわりとみんなそう言うね。でも違う」
 
(なるほど。よくできた夢だ)と思った。
 
私は小さい頃から、いわゆるSFや考古学や宇宙が大好きだった。結構前に流行った都市伝説も大好きだ。もっと言えば未解決事件とか歴史ミステリーとか、絶対に知り得ないことにロマンを感じる傾向は他人より強い自覚はある。だがどこか冷静に「そんなことはあるわけはない」と思いながら、フィクションや空想として楽しんでいる。「信じるか信じないかはあなた次第」でいえば「面白いけど信じない」という姿勢だ。というのも大学時代に、スピリチュアルな世界観に傾倒し、恋人も友達もそして家族も失った友人の凋落に大きな喪失感を感じた経験からだと思う。
 
きっと私が娯楽として楽しんできたそういった知識が、私生活の苦しさから現実逃避したいという願望と重なってこんな夢を見せているのだ。そう思った。ならば徹底的にこの夢の中で遊んでみようではないか。
 
浅く深呼吸して私は問いを続けた
「では、普段が仮想現実だとしてここが現実?」
 
彼の声のトーンが少し上がったのを感じた。
「お!ちょっと近い。でも違う。どっちも現実」
 
「じゃあなんなんですか」私は語気を強めてみた。
 
間をおいて彼は答えた。
「ここは全ての情報が通過する場所の一角というか、君たち的に言うと次元が違う場所だよ」
 
私の脳はなかなか想像力が豊からしい。いよいよ面白くなってきた。
 
彼は続けた。
「ここに来る人間は珍しい。私自身久しぶりにここに来たんだ。君とこうして出逢ったのは何か意味があるのかもしれないねえ」
 
相変わらず声ははっきり聞こえるのだが、姿形がよくわからない。人の形をしているが顔はよく見えない。
 
私は尋ねた。
「あなたは誰ですか?なんなんですか?」
 
彼はまた困った感じで答える。
「うーん…人間だよ。でも少し違う。うまく言えないんだけど。ただ、君よりいろんなことを知っているのは間違いない。まあ先輩だな。」
 
すると周囲の景色が少し白く輝き始めた。
「これからしばらくここで会うことになるよ。いろんな話をしよう!」
 
目が覚めるといつもの天井が見えた。
顔を洗い、歯を磨き、朝食を取り、会社に行き、昼食を食べても彼との会話は全て鮮明に覚えていた。
 
(俺はいよいよ頭がおかしくなったのか?)
 
これがのちに私が「メンター」と呼ぶことになる彼との出会いだった。